AVケーブルにも、LANケーブルと同様にボトルネックが存在するので、映像ケーブル選びも重要です。
構造が単純ですが色々な機能が詰まっているので、AVケーブルの機能も理解する必要があります。
選び方を詳しく理解することで、ゲーミングモニターの性能と利用目的に合った、AVケーブルを選べるようにしましょう。
DisplayPortケーブルとは?
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DisplayPortケーブルとは、HDMIケーブルに代わる次世代型のケーブルで、8K解像度にも対応していることが特徴です。
転送速度もHDMIケーブルよりも速く、高いリフレッシュレートが出せることから、ゲーム用途に向いています。
HDMI方式と異なり、モニターの電源を切ると通信が切断されるので、ゲームプレイ中はディスプレイの電源を付けたままにしましょう。
DisplayPortケーブルとHDMIケーブルの違い
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DisplayPortとHDMIの性能の違いをまとめました。
規格名 | 転送速度 | 最高リフレッシュレート(4K解像度) | PC接続 |
DisplayPort Ver1.4 | 25.92 Gbps | 120 ~ 144 Hz(HDR対応) | スリープ時接続切断 |
HDMI Ver2.0a | 14.4 Gbps | 60 Hz(HDR対応) | スリープ時接続継続 |
DisplayPortケーブルの方が、リフレッシュレートが高く、高性能ゲーミングモニターにも使いやすいです。
ただし、スリープモードになると通信が切断されるだけでなく、デスクトップのアイコンが動くことがあります。
DisplayPortの接続を行っている時は、モニターの電源を切らないようにしましょう。
DisplayPortケーブルの選び方
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DisplayPortケーブル選びで重要なポイントに関しては、以下の3つが挙げられます。
- 端子の種類
- DisplayPortの規格
- 著作権保護技術(HDCP・DPCP)
DisplayPortの規格が古いと、ボトルネックが生じる可能性があるので、予算に余裕がある人は新しい規格を選びましょう。
ミニDisplayPortはノートPC専用で、ゲーミング用途にあまり向かないため、ゲームを行う人はDisplayPort端子を選んだ方が良いでしょう。
端子の種類
DisplayPortには以下の2種類の端子があり、端子の種類によって、使われる用途が異なります。
端子名称 | 用途 |
DisplayPort | テレビ・PCモニター用 |
ミニDisplayPort | ノートPC用 |
ミニDisplayPortは、ノートPC向けの製品なので、ゲーミング用途にはあまり向きません。
ノートパソコンを使って、マルチモニターで動画編集を行いたい人以外は、DisplayPort端子を選んだ方が良いでしょう。
DisplayPort
DisplayPortはHDMI端子と異なり、左右非対称な形状をしていることが特徴です。
HDMI端子に比べて高性能なことから、グラフィックボードによく使われますが、知名度が低くあまり使われていません。
高い処理能力が求められるPCゲーム用途で使う場合は、使用率の高いHDMI端子ではなく、DisplayPort端子を選ぶようにしましょう。
ミニDisplayPort
ミニDisplayPortは、普通のDisplayPortよりもサイズが小さいことから、薄型のノートPCでよく使われる方式です。
ノートパソコンは、放熱性能とスペースの問題であまりGPUを積めないことから、ゲーム用途には向きません。
しかし、マルチモニターを使う事で作業を効率化できることから、動画編集を行っている人にはおすすめの端子です。
規格
DisplayPortの規格には以下の3つがあり、それぞれの規格の性能に関しては、次の表のように表されます。
DisplayPort規格 | 転送速度 | 最高リフレッシュレート(WQHD) | 最高リフレッシュレート(4K解像度) |
Ver1.2 | 17.28 Gbps | 165 Hz | 75 Hz |
Ver1.4 | 25.92 Gbps | 180 Hz | 120 ~ 144 Hz(HDR対応) |
Ver2.0 | 38.69 ~ 77.37Gbps | 180 Hz | 144 Hz(HDR対応) |
Ver2.0が最も高性能ですが、オーバースペックな上に価格も高いので、Ver1.2やVer1.4が主流です。
どちらの規格も十分な処理速度を持っていますが、Ver1.2はHDR非対応なので、HDR機能を使いたい人はVer1.4を選びましょう。
Ver1.2
DisplayPortのVer1.2は、2009年に開発されたバージョンですが、ゲーム用途でも十分な性能を持ちます。
Ver1.2の規格を持ったケーブルは、Ver1.4のケーブルよりも安い値段で買えるので、予算を抑えたい人におすすめです。
ただし、10年前の製品ということもありHDR非対応なので、HDR機能を求める人はVer1.4を選びましょう。
Ver1.4
Ver1.4は2016年に開発された規格であり、Ver1.2の1.5倍の転送速度を持ち、HDR規格にも対応しているのが特徴です。
価格は3,000円程度しますが、ボトルネックが発生しないため、予算に余裕がある人はVer1.4の製品を購入しましょう。
DisplayPortのVer1.2と異なり、8K動画にも対応しているので、大型のゲーミングモニターを使う人にもおすすめです。
ケーブルの長さは5m以下の物を選ぶ
DisplayPortは光ファイバーを使っていないので、信号損失が大きく、ケーブル長さの上限が15mと決まっています。
ケーブルが長いほど、信号が弱まりノイズが生じやすくなることから、画面が暗転する可能性が高くなります。
一般的なDisplayPortケーブル長の上限が4.8mなので、長さが5m以下の製品を選びましょう。
動画配信サービスを見る場合はHDCP・DPCP対応の物を選ぶ
HDCP・DPCPは、映像コンテンツの不正コピーを防ぐ機能で、著作権保護技術と呼ばれることがあります。
動画配信サービスを見る場合は、HDCP・DPCP対応のケーブルでないと、コンテンツ自体を見ることができません。
海外の製品はHDCP・DPCP非対応の製品が多いので、Hulu等のサービスを使う人は、国産のケーブルを選びましょう。
おすすめのDisplayPortケーブル5選
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使い勝手の良いおすすめDisplayPortケーブルは、以下の5つの製品が挙げられます。
- Snowkids Displayport ケーブル 21.6Gbps ハイスピード 28AWG
- サンワサプライ KC-DP2K
- Cable Matters 8K DisplayPortケーブル 1.8m
- エレコム CAC-DP1215BK
- サンワサプライ KC-DP1415
製品によって使い勝手が異なるので、自分の用途に合った物を選びましょう。
Snowkids Displayport ケーブル 21.6Gbpsハイスピード 28AWG
商品スペック
端子タイプ | DisplayPort ~ DisplayPort |
端子規格 | DisplayPort Ver1.2 |
HDCP・DPCP対応 | – |
ラッチ | – |
転送速度 | 21.6Gbps |
長さ | 2.0m |
SnowkidsのDisplayportケーブルは、価格の安さから、AmazonのSASケーブル部門で1位を取り続けています。
- 1,200円程度という手頃な価格で購入できる
- 高品質な材料を利用しているので通信安定性が高い
価格が安いのにも関わらず通信性能が高いDisplayPortケーブル
SnowkidsのDisplayポートケーブルは、コスパが高い上にデザイン性も良いため、高い人気を誇ります。
1,200円程度という安い値段であるにも関わらず、構造がしっかりしていて耐久性が高いので、断線しにくいです。
また、金メッキコーティングされていて信号損失しづらいので、転送の安定性を重視する人におすすめです。
サンワサプライ DisplayPortケーブル KC-DP2K
商品スペック
端子タイプ | DisplayPort ~ DisplayPort |
端子規格 | DisplayPort Ver1.2 |
HDCP・DPCP対応 | 〇 |
ラッチ | 〇 |
転送速度 | 21.6Gbps |
長さ | 2.0m |
サンワサプライのKC-DP2Kは、取り回しが良く使いやすいことから、Amazonで評判の良い製品です。
- HDCP・DPCP対応で著作権侵害の恐れが無い
- 国産のDisplayPortケーブルなので信頼性が高い
取り回しが良くHDCP・DPCPに対応しているので使い勝手が良い
KC-DP2Kは他のDPケーブルよりも細く、自由に変形できるので、ケーブルの取り回しに苦労しません。
国産のDisplayPortケーブルにも関わらず、1,300円程度で買えるため、安くて高品質なケーブルを求めている人におすすめです。
HDCP・DPCP対応であり、動画配信サービスも視聴できるので、VODサービスを使っている人にもおすすめできます。
Cable Matters 8K DisplayPortケーブル 1.8m
商品スペック
端子タイプ | DisplayPort ~ Mini DisplayPort |
端子規格 | DisplayPort Ver1.4 |
HDCP・DPCP対応 | – |
ラッチ | 〇 |
転送速度 | 32.4Gbps |
長さ | 1.8m |
ニュージーランドの会社である、Cable MattersのMini DisplayPort付の製品は、評判が良く価格も安いのが魅力的な製品です。
- DisplayPort Ver1.4に対応していて転送速度が速い
- Mini DisplayPort端子を搭載しているのでスマホの映像を転送できる
転送速度が速くMini DisplayPort端子付なので動画編集におすすめ
DisplayPort Ver1.4に対応しているので、転送速度が速くボトルネックが生じません。
MiniDisplayPort端子であり、ノートパソコンと接続することもできるので、動画編集を行っている人におすすめです。
Amazonでの評判が4.6と高く、信頼性も十分にあるので、壊れにくいケーブルを求めている人にもおすすめできます。
エレコム ディスプレイポートケーブル 1.5m CAC-DP1215BK
商品スペック
端子タイプ | DisplayPort ~ DisplayPort |
端子規格 | DisplayPort Ver1.2 |
HDCP・DPCP対応 | 〇 |
ラッチ | 〇 |
転送速度 | 21.6Gbps |
長さ | 1.5m |
CAC-DP1215BKは、ノイズが少なく通信性能が良いケーブルであるものの、硬いので取り回しに工夫する必要があります。
- 3重シールド構造でノイズに強いが取り回しが悪い
- 長さのラインナップが豊富で長さが5mの製品も存在する
3重シールド構造でノイズが発生しづらい高性能ケーブル
エレコムのCAC-DP1215BKは、3重シールド構造でノイズが生じづらいので、通信安定性を重視する人におすすめです。
長さのラインナップも豊富にあり、5mの製品も存在するのも魅力的な点です。
しかし、取り回しがしづらいといった口コミが多いので、接続しやすさを重視する人には向いていません。
サンワサプライ DisplayPortケーブル 1.5m KC-DP1415
商品スペック
端子タイプ | DisplayPort ~ DisplayPort |
端子規格 | DisplayPort Ver1.4(HDR対応) |
HDCP・DPCP対応 | 〇 |
ラッチ | 〇 |
転送速度 | 32.4 Gbps |
長さ | 1.5m |
サンワサプライのKC-DP1415は、性能が高い上に接続不良も存在しないので、Amazonでの評判が非常に良い製品です。
- 規格がDisplayPort Ver1.4であり120Hzの4K表示にも対応している
- HDR機能にも対応していて出力画面の画質が良い
転送速度が速くHDRにも対応した高性能DisplayPortケーブル
通信速度が32.4 Gbpsと速く、4K120Pにも対応しているので、高性能ゲーミングモニターの性能を引き出せます。
HDR機能にも対応していて、画質を高められるのも魅力的なポイントです。
価格は3,000円台と他の製品よりも高価なので、高性能なモニターを使っていない人は、他の製品を選んだ方が良いでしょう。